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新型コロナウイルス感染症のPCR検査に関する要望書

令和2年4月20日


厚生労働大臣
加藤 勝信 殿


一般社団法人日本脳卒中学会
理事長 宮本 享


新型コロナウイルス感染症のPCR検査に関する要望

当学会では新型コロナウイルスの感染が拡大する現状に対し、無症候の新型コロナウイルス保有者に対する手術や分娩その他の診療に伴い、患者並びに医療者への感染拡大が起こり、感染症治療及び通常医療が未曽有の崩壊に陥ることを強く懸念しています。


われわれは、患者及び医療者双方にとって安全な診療環境を保持するために、以下の事項を要望いたします。


1. 新型コロナウイルスの院内感染を予防するための水際対策として、無症状であっても、手術や分娩、内視鏡検査あるいは救急医療などの診療実施前に、PCR検査を公費(保険適用)で行えるようにすることを強く要望いたします。

現行の新型コロナウイルスPCR検査は、症状がある患者に対して、新型コロナウイルス感染症を診断する目的で施行された場合にのみ保険適用となっています。
無症状の患者に対して、スクリーニング目的で施行した場合は全額自己負担になります。
流行地域の病院において、病院の経費を使用して検査を行うという自衛策をとるところもでてきていますが、病院経営を逼迫させる要因ともなります。
なお、本要望は決して無症状の方に対するPCR検査を無制限に拡大することを推奨しているわけではありません。


2. PCR検査に必要な個人防護具と試薬を確保し、必要とされる施設に可及的速やかに適切に分配することを強く要望いたします。